小学1年生のお小遣いはいくらが適正?

子供が小学生になったので「そろそろお小遣いをあげても良い歳ね」と考えている方は多いです。
しかし小学生の適正なお小遣いっていくらだろう、 と悩むと思います。
実はお小遣い適正金額がありません。お金を渡すルールを決めて、ルールに基づいてお小遣いをあげていけば問題ありません。
このコラムではお金を上げるルールの考え方を解説します。

お金を渡す目的を決める

子供にお小遣いをあげる前に お小遣いをあげる目的を決めましょう。

お小遣いをあげる目的で思いつくのは次のようなものです。

  • お金の大切さを教えたい
  • 貯金をする習慣を身に付けさせたい
  • 上手に買い物ができるようになってほしい

子供がこのようなことを自然に学べるように家庭にお金を渡すルールを作ることが大切です。

ルールは、頻度、金額、仕事の順に考えます。

お金を渡すルール1:頻度

週一回、月一回のようにお小遣いをあげる頻度を決めましょう。実は金融広報中央委員会が行ったアンケート調査によると、小学校のお子様がいる家庭の中でお小遣いをあげる頻度を「時々」 と回答した家庭は約半数になります。

まずはお小遣いをあげる頻度を決めることが大切です。私たち大人もいつ給与が振り込まれるかわからないのでは計画を立てようがありません。 子供たちにお金の管理を教えるのであればお小遣いをあげる頻度を決めることが大切です。

お金を渡すルール2:金額

お小遣いをあげる頻度が決まったら次は金額です。学年× 100円などのようなルールを決めている家庭は多いですが実はこの数字には何の根拠もありません。

お金の教育は子供たちが大人になり自立ができるようにするためのものです。教える親側としてもしっかりとした 根拠を持ってお金を渡したいものです。

「働いた分だけ」

このようなルールにすると「いくらが適正か」というふうに悩む必要がなくなります。子供に家の中で仕事を与え、頑張った分だけお金を渡せば良いということです。なんだかかわいそうな気もしますが、子供の将来のことを考えたら甘やかす方がかわいそうだと思います。

実は社会のお金のルールはこのようにできています。現在は成果主義が浸透しましたので能力がある方、会社への貢献度の高い方は高い収入を得ることができます。学年金額× 100円のようなお小遣いルールは年功序列制度のときの考え方です。資本主義の現代にはなじみません。

子供たちには頑張った分、良い仕事をした分しかお金はもらえないんだよ、と教えてあげた方が本人たちのためになります。

お金を渡すルール3:仕事

子供に仕事を与える場合はどうしても家の中の仕事が中心になります

お金を渡す仕事と、家族の共同生活としてのお手伝いを分けて考えましょう。何を仕事として何をお手伝いとするのかは あなたが決めるしかありません。試行錯誤の連続です。

ただ1つだけ絶対に守った方が良いルールがあります。

それは「仕事は人の役に立つこと」とすることです。

例えば宿題をやったとか、自分の服を片付けたとか、このような事は仕事になりません。

個人的にはペットへの餌やりも仕事にはならないと思います。ペットは家族ですからご飯をあげるのは当たり前のことです。

外国でも家の中の仕事としてポピュラーなのがお風呂掃除とか草むしりとか窓拭きなどではないでしょうか。

もちろんこれらの仕事もお手伝いだから仕事ではないと言えてしまいます。

ただあまりにすべてをお手伝いだと決めつけてしまうと、子供が仕事をする経験を得ることができません。

仕事かお手伝いかの基準として外のお店を基準にすると判断がつきやすくなります。

例えばお風呂掃除であれば、親が仕上げをしてあげていたのでは仕事にはなりません。お手伝いではありますが。自分1人でツルツルピカピカにできて初めて仕事といえます。ハウスクリーニングの仕事やホテルの清掃員の方はお風呂をピカピカにするのが仕事です。このように「これは仕事だ」と定義付けていくことが大切です。理想を言うのであれば、誰に言われなくても自ら掃除を始める位の感じでないと仕事をしているうちに入らないと私は教えています。

家族の分の洗濯物をたたむという仕事もピシッときれいにたたんでくれるなら、クリーニング屋さんのようなイメージになりますので仕事としても良いのではないでしょうか。タンスに服を突っ込むだけでは仕事とはいえません。それでもありがたいのですが。

仕事が決まったら仕事をしっかりと紙に書いて「これをやったらいくら」と決めておきましょう。このようにすることで仕事とお手伝いを区別することができます。 仕事を考えるのは結構大変です。ぜひいろいろ試してみて下さい。不明なことがある場合は、セミナーに参加したり30分の無料相談を利用してください。

お仕事チェックシート

お小遣い教育で伸ばせる力

このようにお金を渡すのは仕事をした時というルールが定着すると子供が自分で考えるようになります。 欲しいものがあったときに親や祖父や祖母にねだるという短絡的な考えではなく、どのぐらい仕事をしたら欲しいものが買えるのか、来月なら買えるのか再来月なら買えるのか といったように自分で計画を考えることができるようになります。子供が親の財布からお金を盗んだという事件は本当によく聞きます。もしかしたら子供にとっては冷蔵庫の梅干しを勝手に食べた位の罪意識しかないのかもしれません。

お金の教育をしていくことで「盗むより稼ぐ」という思考が養われればお金を盗む子供はいなくなると思います。学年× 100円のお小遣いでは好きなものが買えません。盗むという選択肢を思いつくのは自然なことです。 所得が低い国の治安が悪くなるのは子供へのお金の教育からも理解を深めることができます。子供の手が届くところにお金を置いておいてはいけません。盗むチャンスを与えないでください。子供にはお金は盗むものではなく稼ぐものだと教えてあげて下さい。

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