株式投資は小学生にとって最高の社会科見学だ

「投資をしてみたいです」
「株のことが知りたくなった」

これらの言葉は先日、ある小学校で、私が6年生向けに株式投資セミナーをやったときのアンケートに書かれた言葉だ。

そのセミナーを行った教室には、子供たちだけでなく保護者や先生も見られた。大人も「投資を学んでみたい」という純粋な気持ちで参加している。義務教育では投資の理論はほぼ取り扱わないため、大人も子供も株式投資については、「さっぱりわからない」という立場だ。

セミナーでは、小学生でもわかるように、株式投資の魅力について話した。株式投資を「柿の木」に例え、「柿の実は株でいうところの配当」「木が大きくなることと、会社が成長することは似ている」といういつもの比喩を用いて説明。子供も大人も真剣に聞きいっていた。

一般的に「投資の話」というと、複利の原理や積立理論のドルコスト平均法の話をすることが世の通例になっている。私もそういったセミナーをやることは多い。しかし、複利や積立理論の話には大した価値はないと思っている。せいぜい10分程度のYoutubeを見れば理解できる内容だからだ。レベル感でいえば、「貯蓄は大事」「借金は身を滅ぼす」という言葉と同じくらい基礎的である。大事な話ではあるが、このような話は早くても高校生か大学生になってからで十分だと思う。社会人としての扉がもっと近づいてきて、「生活の術」を学ぶべき時期にササッと覚えてしまえば間に合う。

私は小学生に金融の話をするのなら「株」の話が一番ためなると思っている。理由は夢を見せられるからだ。

夢といっても「一攫千金」の話をしたいのではない。彼らが将来なりたい職業という意味での「夢」だ。「株でなぜ職業?」と疑問に思う人はいるだろう。

株式投資をすると様々な企業を知ることができる。経済も知ることができる。最高の社会科見学だ。大学3年生になってから慌てて、就職ポータルサイトで、企業を探しまくる「にわか仕込み」の企業研究で就職したとして、果たして仕事にどれだけのやりがいを感じられるだろうか。

もし、小学生から株式投資の勉強を始めれば、大学3年生までに相当な数の企業を深く調査できる。1ヶ月に1社でも1年で12社だ。中学3年、高校3年、大学の2年生までで合計8年、96社の企業研究ができる。これだけの会社を見れば、自分のキャリアを具体的に考えられる子は多いだろう。

もちろん、私は小学生のころに将来入りたい会社を決めろといいたいわけではない。株式投資を通して様々な企業を見ることで、本当に自分がやりたいことが見つけやすくなるのではないか、ということだ。目標が決まれば、あとは逆算的に夢に向けて努力をすればいい。

株式投資によって、社会科見学をすることが子供たちにとって害になることは思えない。世に受験塾はたくさんあるが、子供向けの投資塾はない。金融教育は家庭で行うのが理想だ。

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