住宅ローンの繰上げ返済はするべきか、しないべきか

FP相談のテーマで多いのが「住宅ローンの相談」です。

今日はその中でも「繰上げ返済はした方が良いのか、しない方が良いのか」ということについて解説します。

住宅ローンの繰上げ返済にはメリットとデメリットがあります。
メリット部分を重視する方は、積極的にした方がよいでしょう。

一方で繰上げ返済にはデメリットもありますし、
住宅ローンを借りていること自体に利点がありますので、
あえて繰上げ返済を急がない方も最近は増えています。

繰上げ返済のメリット

繰上げ返済のメリットは利息の支払い額が減ることです。

例えば、下記のような借入をしている方がいるとします。

借入額5000万円
金利0.5%
返済期間35年

この条件の支払い利息は35年間の合計で約451万円です。

この方が、借入スタートから5年目に500万円の繰上げ返済をし、
返済期間を35年から31年4か月に短くした場合、
支払い利息は31年4か月の合計で約376万円になります。

約75万円も支払い利息をカットできているということです。

繰上げ返済のデメリット

繰上げ返済のデメリットは「キャッシュを失う」ことです。
上記の例のように500万円を繰上げ返済した場合、
確かに75万円浮いたのは嬉しいことです。
しかし、500万円を投資で2倍に増やす自身がある方は、
75万円を浮かすことを考えず、500万円で投資することを考えます。

また、基本的に住宅ローンには「団信」をつけますので、債務者に万が一のことがあると、住宅ローンはなくなります。

もし、債務者が若い時に万が一のことがあった場合、手元に500万円の金融資産を残しておき、その状態で住宅ローンがなくなれば、遺族はかなり助かります。
繰上げ返済をやりすぎ、手元資金がないと「住宅ローンはなくなったけど、お金がない」
ということが起きえます。

過去金利が高かった時代は、繰上げ返済で得られる「支払い利息のカット分」が大きかったので、繰上げ返済が推奨されました。

しかし、今は、超低金利時代なので、繰上げ返済が必ずしも推奨される時代ではありません。

繰上げ返済のもう1つのメリット「貸せる」

ここで話を戻し、繰上げ返済のメリットをあえてもう1つあげておくと、
「物件を貸しやすくなる」という点があります。

原則、住宅ローンを借りている状態で、その自宅を貸すことは禁止されています。
住宅ローンはマイホーム購入のために貸りるローン商品だからです。

銀行によっては、「家を貸すなら全額繰上げ返済してください」と言われることがあります。
もちろん転勤の場合など、やむをえない事情がある場合は、一時的に物件を貸すことを承諾してくれる銀行はありますが、原則は住宅ローンを借りて買ったマイホームは、住宅ローンを完済するまでは賃貸できません。

繰上げ返済を急ぎ、住宅ローンを早めに完済すれば上記の住宅ローンのしがらみはなくなりますので、「貸せる」ことになります。

例えば、子供が大きくなるまでに住宅ローンを完済し、子供が家を出ていったあとは、物件を子育て世代に貸し、賃料収入を元に、夫婦で綺麗なコンパクトな物件に住む、という選択肢もあり、だということです。住宅ローンは大きくなりすぎない方が、人生の選択の自由度は高まります。

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