無料のFP相談は受けるべき?

あなたはFPの無料相談を受けたことはありませんか?
しかし、「無料ほど怖いものはない」とはよく言ったもので「相談したはいいけど割高な手数料の金融商品を売り込まれてしまった」というケースはあります。
このコラムでは無料のFP相談を受ける際にどんなことを気をつけたら良いか解説します。

FP相談には無料と有料があります。FP側がどういった意図で無料にしているのか有料にしているのかをお話します。実はFPのスタイルによって無料相談の意味合いは違います。

1、相談型FP:気軽に相談を試して欲しいから=試飲
2、販売型FP:無料相談時に保険や投信などを買ってもらえれば良いから

1の気軽に相談して欲しいから、というのはFP側の親切心が主になります。ワインでいうところの試飲みたいなものです。

美容院なら初めて行く場合でもお金を払いますし、病院も普通に診察代を払います。
これはほとんどの人が美容院や病院がどのようなサービスをしてくれるかをわかっているからです。
皆さん体験済みのサービスなので「初回無料」にする必要はないということです。

しかしFP相談は多くの方が未体験なので「お金を払う価値なんてあるの?」と疑問をもっています。だからその疑問を払拭するために「まずはお試しで相談してみてください」ということです。くりかえしになりますがワインでいうところの試飲みたいなものです。どんな説明を聞かされても1本ボトルを買った後に渋いワインだったらたまりません。一口試飲することで初めてそのワインを買うかどうかを判断できるのと同じです。

試飲型の無料相談の場合、相談後に必要な方には有料サービス、有料商品の話がありますので、無料相談の感触で判断してみると良いと思います。試飲したお客さんにそのワインをお勧めしない販売員はいないのと同じで、FPの案内も当然あるものと思っていただければなにも恐ることはありません。もちろん不要なら断ってください。ただ、お店に行かないと美味しいワインに出会えないようにFP相談も受けてみないと自分に合ったFPに出会えないということもポイントになります。

2の保険や投信などを販売するつもりだからそっちで利益が得られるので相談は無料にしている、という販売型FPはたくさんいます。こちらのケースの場合は2点気をつけて欲しいことがあります。

1点目は「高額な手数料の金融商品をたくさん売り込まれる可能性がある」ということです。これは実は普通の行為です。八百屋さんにいけばお客さんに野菜をいっぱい買ってもらいたいですし、百貨店の店員さんもなるべく多くの服をお客さんに売りたがります。

もやしよりマスクメロンを買って欲しいし、靴下よりもコートを買ってもらいたいわけです。
車だってできれば軽自動車ではなく高級グレードを売りたいわけです。

八百屋さんに相談料払っている人はいませんから、販売型のFPに相談料を払う必要もないわけです。その代わり保険や投信の売り込みは覚悟しなければいけません。

2点目は、「力になってくれない」というのがあります。
例えば保険を販売するタイプのFPの場合保険が売れないと1円にもなりません。それにもかかわらず「FPは専門家だからお金のことをなんでもきいてもいいのね」と考えまだ保険を買っていないのに「扶養の制度について教えて」「住宅ローンってどう組んだらいいの?」と聴きまくってしまうとFP側は「無料でそんなにサービスできません」という風になってしまいます。

逆に保険の販売が完了するとFPは最高の達成感を得てしまいます。そして次の顧客に気持ちを切り替えます。

気持ちを切り替えたFPに「扶養制度について教えて」と言ってもネット記事のURLを渡されて「これ読んでおいてください」と言われるだけです。ちゃんと言葉で説明してくれたり、留意点を話してくれたりなどはないでしょう。

このようなタイプの保険販売型FPは結局保険を売ること以外興味がないということです。
このようなFPに対しては「生命保険料控除ってなに?」といったような彼らの本業に繋がるような質問だと喜んで答えてくれます。

不動産を販売しているFPであれば「最近の土地の値段ってどうなの?」と聞く分には親切に答えてくれます。

このタイプのFPの印象はよくないかもしれませんが、

「私はなるべくスリムな保険プランをくみます」「住宅探しはとことん付き合います」といったように販売員として親切な方はたくさんいます。「親切な店員さん」がいるように親切な販売型FPもいます。

有料相談を生業にする相談型FPの価値とは

相談型FPの無料相談後に「この人にもっと力になってもらいたい」と思った場合は有料サービスの申し込みに移ります。
ではどんな価値に対してお金を払う意味があるのでしょうか。
それは以下の2点を基準に考えるよいでしょう。

1、相談料を超える経済的メリットがある
2、あなたのために頑張ってくれる

1の「相談料を超える経済的メリットがある」というのは例えば住宅ローンの相談です。
実は住宅ローン商品は日々新商品が出ていて、選ぶのが結構難しい傾向があります。選び方1つで総支払い額が300万円くらい変わることはザラです。

また団体信用生命保険もどう選んだらよいかわからない人は多いと思います。さらに家を買ったら無駄な保険も省かないともったいないです。

住宅ローンの選び方と無駄な保険の解消で500万円くらい無駄がカットできる場合があります。
仮にFPに数時間分の相談料を払ったとしても500万円カットできるのであれば利用の価値はあります。
(FPは相談料を500万円も取りません笑)

2のあなたのために頑張ってくれるというのは簡単にいうと家族的な存在だということです。よく考えてみてください。あなたのお金の相談、投資の相談、保険や家の相談を何時間もかけて親身に相談してくれる人は身近にいますか?時短勤務をしたいが将来のお金は大丈夫だろうか、ということに親身に相談に乗ってくれる人はいますか?

どれだけ仲が良い友達でもあなたのためだけに時間を割くのには限度があります。親身という言葉の通り、親以外であなたのことを最優先に考えてくれる人はいません。

本来FPは、販売員ではなく家族のようにあなたに寄り添うサービスです。FPがあなたと一緒に住むわけではありませんが、相談した時には本当にあなたのことを想って話してくれます。

家族であれば、1年くらい連絡をとっていなくても「最近仕事どうなの?」「子供は元気?」といったようにきにかけてくれますよね。
相談型のFPはそんな感じの存在です。

あなたは「誰もがそんなに親切なの?」と気になるかもしれません。

気になるのであれば無料相談で確かめてください。全ての相談型FPがあなたに合うわけではないと思います。
言葉数が少ないFPがよければ、寡黙なFPを選びましょう。
逆にどんどん話してもらった方が良いのであれば話好きのFPを選びましょう。

FPはお金のことに関しては家族以上にあなたの力になってくれる存在です。1度相談をしてみてはいかがでしょうか。

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