読むだけ!ライフプランセミナー
こんにちは。
金融教育サービスFP君を運営しております株式会社ZNの代表遠藤功二です。
この、記事では、10代の方々にお届けしたい人生100年時代を見据えたライフプランについてお話します。
もちろん、20代〜50代の方にとっても参考になる内容だと思います。
「FPのライフプランセミナーに参加してみたいけど、参加する時間がない」という方のために、ライフプランセミナーでお話しする内容を記事にしました。ぜひお役立てください。
最初に私の自己紹介をさせていただきます。
私は元々、大手証券会社、外資系の銀行で働いており、その後、ファイナンシャルプランナーとして、お金にまつわる知識や情報をお伝えする仕事をしています。
みなさんはファイナンシャルプランナー、一般的にFPといわれていますが、FPとははどんな仕事をする人かご存知でしょうか。
FPは、簡単にいうとお金のお医者さんです。
病気になった時にお医者さんに相談すると思います。
FPはお客様のお金の悩みを聞いて、解決できるようにアドバイスをする仕事です。私は普段、そのような仕事をしています。
この記事では、お金に関する専門家として、みなさんに人生に必要なお金の話をしていきます。
人生100年時代の到来
この記事のテーマは「人生100年時代を見据えたライフプランについて」です。
現在日本には100歳以上の方が何人くらいいらっしゃるかご存知でしょうか。
実は、厚生労働省の発表資料によると、去年令和3年時点で100歳以上の方は8万数千人もいらっしゃったそうです。
私は今40歳なのですが、私が生まれたころは、100歳以上の方の人数は、約1000人程度だったそうです。
日本人はどんどん長寿になっています。
おそらく読者のみなさんが、高齢者になるころには、100歳以上の方の数は、今よりもっと増えているのではないでしょうか。
日本人が長寿化している、という背景から、「人生100年時代」という言葉が一般化しました。
定年退職まで頑張って働いてお金を貯めて、老後は年金と蓄えを取り崩して人生をまっとうする、というのが昔からある一般的なライフプランです。
しかし、人生が100年もあるとなると、蓄えがつきてしまう、という事態が想定されるようになってきました。
長生きの時代だからこそ、人生のお金の計画、すなわちライフプランをしっかり立てておく必要があります。それでは、次の項から講義の本題に入っていきます。
ライフイベントを書き出そう
人生には、就職、親の定年、結婚、出産、マイホームの購入といったライフイベントがあります。そして当然ライフイベントにかかるお金を把握しておくことは大切です。
最初に人生100年時代といいましたが、いきなり100年先のことを考えるのではなく、まずは、練習で10年先くらいまでのライフイベントを考えてみましょう。
ライフイベントを書き出す際に大事なことは、目標や目的をしっかりと定めることです。目標は、プライベート面、仕事面で考えてください。
本来人生の目標は、10年先までと制限せず、20年先30年先まで考え、段階的に達成していくのが理想です。
例えば、海外移住や海外転勤を希望しているなら、英会話学校に通う、海外旅行に行く、などを書くのも良いです。
もちろん、海外移住には、お金がかかりますし、海外転勤は、会社の指示ですから思い通りになるとは限りません。
しかし、意外なことに強く思い続けて継続していると、理想は現実になるものです。
仮に、理想が現実にならないとしても、計画を立て、目標に向かって走り続けているとその努力は、人生のさまざまなときに、役立ち「あの時がんばっといてよかった」ということが起きます。努力は裏切りません。人生は面白いものだと、私は思います。
それでは、10年先までのライフイベントを考えてみてください。20年先、30年先まで一気に考える方が発想が浮かぶ、という人はそのようにしていただいても結構です。
ご自身が書いたライフイベントにそれぞれどのくらいのお金がかかるかも、自分で調べたり、考えたりしてみてください。
そして、重要なことは、生きていくだけでお金がかかるということです。
ライフイベントのために必要なお金を貯めるためには生活をしていきながら、必要資金を貯める必要があります。
お金を稼ぐ
「生きるためにはお金がかかる」「ライフイベントにはお金がかかる」
ということがわかったら、次は、必要なお金を稼ぐ、という話に移ります。
会社で働いている方は、給与と賞与を受け取っています。
例えば、給与明細に基本給20万円、と書いてあるからといって、20万円が丸々もらえるわけではありません。
残業代や通勤手当が足されたり、健康保険料や年金保険料などの社会保険料が引かれます。そして、所得税や住民税も給与から引かれます。
この総支給額のことを「額面」、社会保険料や税金が引かれた差し引き支給額のことを「手取り」といいます。
生活費の捻出と、ライフイベントのための貯蓄は、この手取り金額の中でやりくりしていかなければいけません。
納税額は知識で差がつく!?
ここで、所得税を掘り下げます。
所得税の計算は
収入ー必要経費=所得
(所得ー所得控除)✖️税率=納税額
所得控除は、所得税を計算するときの所得を減らすことで、納める所得税を減らせる制度です。
同じ収入の方でも所得控除をたくさん利用している方は、納税額が比較的少なくなります。知識が納税額を左右する、ということも覚えておいてください。
また、ここで重要なことは、所得税は累進課税だということです。
課税される所得金額が大きくなるほど、税率は上がっています。
ここで大事な点は、社会保険料は社会の支え合いのために引かれていることです。
制度は現役世代が支えています。そのほか私たちに身近な健康保険制度や、働く人を守る雇用保険制度も現役世代の社会保険料で支えられています。
もちろん、税金も国や地方を運営していくために使われています。
「社会保険料や税金が給与から引かれている」、という事実だけでなく、どう使われているのか、という点を気にしていただくことも重要です。
貯蓄をするコツ
「若いときに貯蓄は必要ですか?」という質問をされたらあなたはなんて答えますか。これは当然イエス、ですね。
ライフイベントにお金が必要だから、貯めておかないと理想を実現できません。
人生には三大支出といわれているライフイベントがあります。「住宅購入費、こどもの教育費、老後生活費」のことです。
この式を覚えておいてください。
収入ー貯蓄=支出限度額
給与をもらったら、先に貯蓄すべきお金を引いて、残ったお金でやりくりする、という考え方が大切です。
金融機関の自動積立設定などをしておくと、自然にお金が貯まります。
貯めるお金は簡単には出せない証券会社などによけておきましょう。
そして、貯蓄目標を作ることが大切です。
例えば300万円を貯めるとしたら、10年で貯めるなら年30万円、5年で貯めるなら年60万円の貯蓄が必要です。
ライフイベントごとに必要なお金は、自動的に貯まるようにしておきましょう。
貯蓄は保険になる
また、貯蓄は保険的な意味も果たします。病気や怪我、失業でお金が必要になったときのための緊急時資金は、ライフイベントに必要な貯蓄とは別枠で貯めておきましょう。生活費の6ヶ月分が最低ラインです。
支出を管理する方法
自動的に貯蓄を貯める仕組みにしたからといって、油断はできません。
支出限度額で収まるように、支出を管理する必要があります。
ニーズとウォンツ
ニーズは必要なもの、ウォンツは欲しいものです。
欲しいものばかりを買って、必要なものが買えなくなってしまうと、貯蓄しているお金に手をつけてしまったり、最悪の場合借金をすることになってしまいます。優先順位を考えて支出をするようにしましょう。
ただ、ウォンツが悪いというわけではありません。自己実現のためにはウォンツも必要です。ニーズのお金を確保し、ウォンツに使えるお金をしっかり作りましょう。
迷った時は書いてみる
衝動買いをしそうになったら、ウォンツのときは、「紙に書いて頭を整理する」というアクションを習慣づけましょう。
例えば、パソコンが欲しい、というウォンツに対し、「すぐに買う」「型落ちを買う」「お金を貯めて買う」「諦める」という結論があります。
それぞれのメリット、デメリットを考えて決めましょう。
もちろんこのパソコンが仕事で使うものであり、ウォンツではなくニーズであれば、貯めていたら間に合わない、ということにもなります。
ゆえに、パソコンや家電製品、車などのように、数年に1度買い替えが必要なもののためのお金は、普段から目的に合わせて貯蓄しておくと安心です。
人生の3大支出について
ここで改めて、人生の3大支出のお話をします。
まずは住居費用です。住宅費用は一生負担します。
賃貸であれば家賃を払いますし、マイホームを買うと住宅ローンの返済だけでなく、修繕費用や固定資産税という税金を払わなくてはいけません。どちらが正解というわけでもないので、自分のライフプランや考え方に合っている方法を選ぶことが大切です。
次に子供の教育費です。大学の学費は、4年で500万円以上かかることも珍しくありません。中学から私立でそのまま大学まで私立だと、中学から大学の10年間で1000万円くらいの教育費がかかります。子供ができたら、すぐに貯蓄をスタートすることが大切です。
日本人は長生きになったので、老後の期間が長く、お金が尽きてしまう可能性があります。老後生活資金の積立は大切です。
人生の3大支出の貯め方
住宅購入費や教育費は、現役時代に必要なので、貯蓄性の高い商品で貯める方は多いです。しかし、教育費の中でも大学の学費は貯蓄できる期間が長いため、投資で増やすのも一案です。
老後の資金は、時間をかけて貯められるため、株などの価格変動リスクがある資産は十分に検討の対象になります。
また国債などの債券は、株よりは、値上がり、値下がりの幅が小さいです。
株や債券を買ってお金を増やすことも投資といいます。
投資をする場合には、買った株が値下がりするとお金が減ってしまう可能性があることを認識しておきましょう。
しかし、値下がりが怖くて何もしなければお金は増えません。だから、投資をする場合には、銘柄分散、時間分散、長期運用という基本をおさえることが大切です。
自己投資も大切
そして、若いうちは自己投資も積極的してください。
スキルや知識は誰にも奪われることはない、生涯の財産です。特に年齢を重ねるほど、社会では「あなたは何ができるのか」ということが問われてきます。若い時は、さまざまなことに積極的にチャレンジし、学びを惜しまないことが本当に大事だと思います。
恐ろしい借金
世の中には、どれだけお金を稼いでも、お金が貯まらない人がいます。支出が多すぎるのです。支出が多くなりすぎてしまう理由に、クレジットカードがあります。
クレジットカードをお店で見せると、お金を払わずに買い物ができます。
その代わり、期限までにカード会社にお金を払わないといけません。これは、カード会社からお金を借りているということです。
支出管理が上手でない人は、クレジットカードを使いすぎ、借金まみれになってしまいます。
現金が必要な時は、消費者金融からお金を借りる人もいます。
借金をすると金利の支払いに苦しみ、返済ができなくなってしまうことがあります。
そもそも、貯蓄があれば、借金をする必要はありません。収入に見合った生活を心がけ、貯蓄の習慣ができていれば、借金をする必要はなくなります。
優しい借金もある!?
借金の中にも優しい借金はあります。
奨学金は、非常に低金利で、返済猶予の制度も充実している優しい制度だといえます。ただし、奨学金は返さないといけないことはいうまでもありません。
まさかのための保険
給与明細からは、さまざまな保険料が引かれているといいました。
健康保険、労働保険、介護保険、年金保険を合わせて社会保険といいます。
医療保険は、病気や怪我をした時の病院代、労災保険は仕事中の怪我の治療費、雇用保険は失業時の生活費、介護保険は公的な介護サービスを受けるときの介護費用、が全額自己負担にならないように、保険からお金が支払われる制度です。
年金保険は世帯主がお亡くなりになった時には遺族の生活費、自分が障害を負った時の生活費、老後生活の生活費が保険から支払われる制度です。
ただ、社会保険から受け取れるお金は、必要最低限の金額なので、十分ではない可能性があります。社会保険を補強するために、民間保険があります。社会保険の例を簡単にみていきます。
高額療養費
こちらは、医療費が高額になった場合に一定金額が健康保険から戻ってくる制度です。
傷病手当金
こちらは、病気や怪我で長期間働けなくなった時に、月給の約3分の2の金額が受け取れる制度です。
障害給付
病気や怪我の治療後に障害が残ってしまうことがあります。そのような時には年金保険から障害年金が受け取れます。
出産時
出産時の費用は健康保険、育児休業中の給付は雇用保険からでます。
生命保険(民間保険)
ここまで説明した社会保険ではカバーされない出費を民間保険でカバーします。
民間保険は、生命保険と損害保険に分かれます。生命保険には医療保険、死亡保険、年金保険の種類があります。
保険料は出費になりますので、民間保険は最低限で加入するのが鉄則です。
最低限にする時のコツは、「人生が変わってしまうような大きな出来事に対する備え」に絞って保険を選ぶことです。
損害保険(民間保険)
自動を買った時には自動車保険、家を買ったときは火災保険や地震保険に入ります。
賠償責任保険の例として身近なのが、自転車保険です。自転車保険は、人を怪我させてしまって何千万円も賠償金を払わないといけない時に、保険金がでます。自転車保険の加入は義務化されている都道府県が増えています。
雇用保険
雇用保険のことも書かれています。
雇用保険は、働く人を応援する公的な保険です。雇用保険料は給与からしっかり天引きされています。
失業した時の基本手当、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付、育児協業給付はどれも、職を失った人を助ける、働く人のスキルアップを助ける、再就職を後押しする、育児で会社をやめなくていいように支援する、というものです。
働く方が多いほど、日本の経済は豊かになる、という前提があります。働くことは国にとっては尊いことだとおぼえておいてください。
年金保険
公的年金には、国民年金と厚生年金があります。
厚生年金
まず先に、厚生年金の説明をします。会社員や公務員の方は厚生年金に加入します。
給与からは厚生年金保険料が引かれますが、厚生年金保険料を納めた方は、65歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金がもらえます。
老齢厚生年金の受け取り額は、一般的に100万円〜100数十満万円くらいですが、保険料を納付した期間と、働いていたときの収入によって個人差があります。保険料は収入が高い方ほど、高くなるので、その分もらえる金額も多くなるということです。
老齢基礎年金の金額は、約78万円です。
国民年金
厚生年金に加入しない方、例えば、個人事業をしている方などは、厚生年金に加入しないので、国民年金保険料を自分で納めます。
生涯厚生年金に加入しなかった方が受け取れる年金は、老齢基礎年金のみとなります。
ちなみに、20歳以上の学生も国民年金保険料を納めないといけません。
ただ、国民年金保険料は月に約16,000円もするので、払えない、という方もいると思います。
そのような方は、学生納付特例制度を利用することで、保険料の支払いが猶予されます。
保険料を払ってない分、将来の年金受取額は少なくなってしまうので、保険料の支払い猶予を受けた方は、社会人になってから、追納をすることもできます。追納をしっかりすれば、年金額を満額で受け取れます。
扶養について
実は、専業主婦のように、厚生年金に入っている人に扶養されている配偶者は、年金保険料を納める必要はありません。
しかし、国民年金保険料を納めたことになっているので、老齢基礎年金は受け取れます。
老後資金の簡易計算法
65歳から90歳の期間に夫婦で必要なお金が8,000万円、その間の年金受給額が6,000万円、差し引き2,000万円が必要、というように考えます。
ただ、上記はあくまで例です。生活水準高い方や、長生きの方は、もっとお金が必要になります。
ライフプランを立てよう
ライフイベント表やキャッシュフロー表を作成することを、ライフプランを立てるといいます。
ライフイベント表は、最初の方で解説したライフイベントを表にしたものです。
キャッシュフロー表は、毎年の収入と支出、そして貯蓄額を時系列に買い出したものです。
どちらを作成するためにもゴールを決めることが重要です。ゴールは人生の目標のことです。
キャッシュフロー表の作り方
まず、1年目の収入、支出を書き、収支合計を出して、貯蓄残高を出します。この計算を未来分もしていきます。重要なことは年間収支が黒字になっていることと、貯蓄残高がだんだん増えていることです。
たまに支出が大きい年に、年間収支が赤字でも、貯蓄残高でまかなえていれば問題ありません。赤字が続き、貯蓄残高がなくなってしまうと、借金をしなければ生きていけなくなります。
実は、収入が多くても支出が多い人は、貯蓄残高が少ないですし、収入が多くなくても、支出をしっかり管理している人は、貯蓄残高が増えています。お金の知識は自分や家族を守るのだと、覚えておいてください。
まとめ
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。私はいつも思います。お金だけでは幸せになれないと。ただ、お金は少し自分を幸せにする力があります。また、お金には大事な人を守る力もあります。だから、お金の知識をつけることは大切です。
皆様が、希望の人生を歩めることを心からお祈りしております。
遠藤功二
日本FP協会認定 CFP®︎
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
MBA(経営学修士)
東京都大田区山王2-5-6 SANNO BRIDGE
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