FP相談ってなにが聞けるの?無料と有料の違いとは|上手に相談を利用するコツを解説

FP相談、無料と有料の違いはなに?無料の相談で気を付けるべきこととは?

2019年に「老後資金2,000万円問題」が露呈してからFPサービスに参入する企業が増えています。中でも「無料FPサービス」というものをよく目にするようになりました。

保険会社や不動産会社は昔から無料FPサービスをやっていますが、最近では家計簿アプリの会社や携帯電話会社も「無料FPサービス」を提供していることがあります。
家電量販店の片隅に「無料FP相談コーナー」が設けられていることもあり、FPサービスの安売り状態を目にします。

無料ほど怖いものはありません。FP無料サービスの狙い何なのでしょうか。今回のコラムでは無料FPサービスの裏側を解説していきます。

無料でFPサービスを提供する理由

「ただほど高いものはない」ということわざは「ただで何かをしてもらったり、物をもらったりするとその見返りを求められ、むしろ高くついてしまう」といった意味です。

無料のFPサービスを利用する際にはまずはこの点を覚えておいてください。
特にサービス内容が手厚いほど危険です。無料のFPサービスの広告には以下のような売り込み文句が書かれていることが多いです。

「何度でも相談無料」
「何時間でも納得できるまで相談できる」
「ライフプランシミュレーション作成が無料」
「無理な売り込みはありません」

無料で相談するということは何か見返りを求められます。
「無理な売り込み」はないと書かれていますが、実はソフトな売り込みはあります。そもそも悪徳商法ではあるまいし、今時「無理な売り込みがない」のは当たり前のことです。「無理な売り込み」をしたら訴えられてしまいます。

人は何かをしてもらうと断れなくなる心理があります。
無料FPサービスはその心理をうまく利用したセールス手法です。

心理学をセールスに利用するのはどこの企業もやっていることなので、悪いことではありません。無料相談の後に何が売り込まれるかを予測しておけば、必要であれば買えば良いですし、不要であればきっぱり断ることができます。要するに流されないことが大切です。

無料FPサービスの見返りとして売ろうとするもの

無料FPサービスの後に売り込みがあるものとはどんな物なのでしょうか。順にみていきます。

保険の代理店は保険の売り込みがある

無料FP相談サービスの典型的なものが保険の販売です。
保険は商品自体が変わっていきますので加入後5年以上経っている方であれば見直しの余地があります。

また、子供が大きくなっている、資産が貯まっているなどのように家庭の状況が変わっていれば無駄な保険を削減する必要もあります。

「どうせ保険の見直しをするのなら無料相談はお得なのでは?」と思う方は多いと思います。

とんでもありません。
ここに落とし穴があります。

保険を販売するFPの心理を考えてみましょう。
ライフプランシミュレーションの作成は大変な仕事です。時間をかけてさまざまなケースをお客様と話し合い、作ったシミュレーションに改善策を提案するのは本来無料でできるサービスではありません。

どこの病院に行っても人間ドックを無料ではやってくれないのと同じです。それなりに労力がかかることを無料でやってくれるわけはありません。

無料でライフプランシミュレーションを作成するということは、保険販売型のFPには下記のどちらかの心理が働くということです

1、無料サービスなのだから手を抜きたい

せっかくライフプランシミュレーションを時間をかけて作っても、お客様が何も買わなかったらFPとしては膝から崩れ落ちてしまいそうなくらい残念な気持ちになります。

お客様も保険を売り込まれることはだいたい想像がつきますので、「絶対話に乗らない」と信念を持っている場合があります。これではFPが仮に良い提案をしたとしてもお客様は聞き流すだけでしょう。

FP側としてはこのような消耗を防ぐために無料のライフプラン作成業務は最低限のものにしておこうと考えます。
そうすると結局、非常におおまかなシミュレーションになってしまいやった意味がなかったということになってしまいます。無料でサービスを受けようと思ったら、そもそもサービス自体が無料同然のスカスカの内容だった、ということです。FP側もお客様側も時間の無駄をしたということです。

 

2、保険をたくさん売りたい

はっきり言って上記のように仕事に手を抜く保険営業マンは超2流です。やり手の保険営業マンは、無料でもしっかりとライフプランシミュレーションを作成したり、親身に相談にのってくれます。
無料相談にもかかわらず、3回〜5回の数時間の相談に付き合ってくれます。

このように何度か無料相談を繰り返していると、お客様としてはその人から保険に入ろうという心理になります。信頼関係ができているのであればそれで良いでしょう。

ただここからが怖いのです。数回にわたる数時間の無料相談。ライフプランシミュレーションの作成。これだけの仕事を無料でやってきたのですから、保険営業マンは「ご褒美」をたくさん求めます。タダ働きでは生きていけません。

FP側は信頼関係ができていて、何度もあなたと話したのですから、どのように提案すれば保険を買ってもらえるのかは手にとるようにわかっているわけです。情報格差があるわけですから、FP側が優位な立場に立っているわけです。

そこで本当に必要最低限の優良商品を提案してくれるのであればなんの問題もないのですが、そうはいきません
実は保険の営業マンは、完全歩合制の報酬制度の会社が多いので、必要最低限の優良商品を売っているだけでは、生活できるだけの稼ぎが得られないのです。

例えば、お客様の会社の福利厚生が充実しており、相談の結果「月数千円程度の掛け捨て保険に入れば十分」、というケースであっても、その程度の保険を販売するだけでは労働力の対価が回収できないということです。

そこで営業マン(FP)が何をするかというと「保険を売りまくる」のです。

死亡保険であれば、「念の為、保険金を高めに設定しましょう」と提案し保険料をつり上げます。
医療保険であれば特約をたくさんつけて保険料を引き上げます。
あげくに運用コストが非常に高い投資用の積み立て保険を「将来のためにこれで資産形成しましょう」と提案します。

本当は月1万円程度の保険料で良いはずの人が、いつの間にか月5万円の保険に入っている、というケースはザラにあります。

月4万円の差額は年間48万円、20年で960万円です。
無料相談がずいぶん高くついてしまったということです。

保険販売のFPは保険会社から保険料の一部を収益としてバックしてもらうシステムになっています。
そのため、保険販売型のFPはとにかく高い保険料の保険に入ってもらうことに必死になります。

お客様に知識があれば「そんなにいらないですよ」といって断れるのですが、「あなたにお任せします」という気持ちになっている方は疑いを持たずに加入してしまいます。

さらに保険の営業マンで経験豊かな方は、断られるとわかっていて月10万円くらいの保険料の保険を提案し、「もうちょっとスリムにしましょう」などと言って最終的に月5万円の保険を成約する、という「吹っかけ」も行います。月5万円でも買いすぎなのに、月10万円(年120万円!)を見せられているので「スリムな提案をしてもらった」という間違った印象を持ってしまいます。騙されているのに感謝してしまう、という状況です。本来は月3,000円〜1万円程度の保険料で良い人なのに、数字のマジックに翻弄され正しい思考ができなくなり、結果的に保険の入りすぎになっています。

これはプロとお客様の情報格差、さらに心理学FPスキル悪用したとんでもない販売手法だといえます。お客様が目を覚ますきっかけはただ1つ、「正しい知識を得た時」だけです。

当社が保険の販売代理店を行わない理由はここにあります。当社では保険の販売は行わず、最低限の保険の入り方をお客様にはアドバイス・レクチャーしています。

保険の加入が必要な方には、売り込みをしない優良な保険代理店の担当者を紹介しています。さらに保険の代理店の方には、私も保険提案の席に同席することと、当社からご紹介するお客様は最低限の保険にとどめる提案をしているので、保険代理店が儲かる案件ではないことは伝えています。(実は少額の保険料の案件でもお客様の数が多ければ結果的に代理店にとってはビジネスになるようなので「紹介」に対しては喜んで対応してくれます)

不動産会社の無料FP相談はローン地獄に

最近は住宅展示場や不動産仲介会社で無料FP相談を行っています。住宅を買う前は資金計画のためにライフプランシミュレーションを作った方が良いので、これは一見理にかなっているようにみえます。

ところが、ここにも落とし穴があります。

通常住宅購入のためにライフプランシミュレーションを作る目的は、身の丈に合った物件金額を確認することと、住宅ローンの借りすぎを防止することです。

ところが、住宅展示場や不動産仲介会社に常駐しているFPは「顧客が借りられるギリギリの金額を計算する」ことを目的としています。すなわち、なるべく高い物件を売るためにFPがいるということです。(相談ついでに保険を売り込む目的で常駐しているケースもあります)

住宅ローンを借りる時には銀行が審査をします。銀行は顧客の収入や勤め先を根拠に貸せる金額を計算します。
銀行が貸してくれる金額ギリギリまで借りるということは、少しでも借主の収入が下がってしまったら「本来は銀行が貸せない金額」を借りていることになることを意味します。

また、今は苦しくないローン金額でも子供の教育費用がかかる時期や、役職定年を迎えて収入が落ちてしまっている時期でもそのローン金額が苦しくないのかを確認する必要があります。

このような計算をしっかりしないままに、銀行が貸してくれる金額を元に物件選びをしてしまうと、いつの間にか身の丈ギリギリの物件を買うことになってしまいます。

最近共働き世帯で億ションを買う方が多いのですが、まさにこのような流れで物件に辿り着いているケースが多いです。

もちろん収入が上がっていき問題なく返済できる家庭も多いです。一方で、コロナの影響で収入が下がってしまったり、傷病により働き方を変えたことで返済に苦しんでいる方は少なからずいらっしゃいます。

不動産会社の無料FP相談は、なるべく高い物件を売り込むための準備です。FPの提案は間に受けない方が身のためです。

その他の無料FP相談の目的は?

家計簿アプリ、携帯電話会社、量販店の無料FP相談コーナーで行っている無料FP相談の目的はさまざまです。

実際に顧客の満足度を上げるために、おまけのサービスとしてFP相談を無料で提供している場合はあります。ただ、家計簿アプリの会社はFPにさほど高い人件費を割けないでしょうから登場するFPがやはり保険の販売員、というケースはあります。

無料FP相談が無料のノベルティグッズのようにユーザーに提供され、保険を売りたいFPはビジネスチャンスになるわけですから喜んで無料FP相談サービスを行う、という構図です。「FPがあなたのお金の悩みを解決します」というようなキャッチフレーズにもかかわらず、登場するのは保険販売員ということでは、「期待と違う」と感じる方は多いのではないでしょうか。

積立投資の相談をしたいのに相手が保険の販売員なわけですから「専門外(素人以下)」ということはよくあります。

FP相談は本来有料で受けた方がよい

このように日本ではFP相談が安売り(バラマキ)されています。アメリカではFPは弁護士や医者と同様に、専門的アドバイザーとしての地位を築いています。

日本でも病院に行った時には医療費がかかります。
弁護士に裁判を頼めば100万円以上の顧問料がかかります。
中小企業診断士、社労士、税理士も仕事を頼めば費用がかかるのは当然です。

個別に有益なアドバイスを得たいのであれば相談料がかかるのは当然のことです。

日本FP協会が提供するCFP認定者検索システムには最上級資格を保有した有料相談を行うFPが登録されています。
価値のあるアドバイスを得たいのであれば、有料のFP相談を利用してください。有料とはいっても初回であれば美容院でパーマをかける程度の費用で相談はできます。

当社はなぜ無料FP相談を行っているのか

ここまで書いておいて申し上げにくいのですが当社も無料FP相談サービスを行っています。ただし、初回30分のみ無料という形式です。

これは、ワインでいうところの試飲的な意味で行っています。

当社のFPサービスは、お客様の、家計の状況、将来の希望を伺い、問題発見と問題解決を行い、さらに解決策の実行サポートまでを行います。これらの全てを30分で終えられるわけがありません。
実行まで合わせると2ヶ月〜1年程度の時間が必要になる場合があります。
ゆえに当社のFP相談サービスは有料(サポート付き)で行っています。

とはいっても最初から有料サービスを申し込むのは抵抗があるという方のために、当社のサービスを試していただく目的で、30分無料相談を行っています。もちろん30分無料相談後に当社の有料サービスが不要な方はそれきりで問題ありません。30分の無料相談はこちらも労力がかからないため、保険販売のようなご褒美を求めません

実際には「FP相談時のアドバイス通りに銀行に1本電話しただけで、ローンの総支払い額が100万円以上削減できたという事例」、「月3万円の無駄な保険を削減し、年間36万円、20年で720万円の保険料が削減できたいう事例」は珍しくありません。

このようなクライアントの利益を追求したアドバイスは「売り込み」を目的とした営業マン型FPからは得られません。

FP相談は有料サービスを選択するのがお勧めです。
料金を払いたくない方は、本やネット情報で勉強しすべてご自身で完結するのも一案です。

「FPにアドバイスをもらいたいが無料で済ませたい」という「いいとこ取り」を誘うサービスは多いですが、実は罠だらけです。無料FP相談は大損してしまう可能性が高いといえます。

 

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