がん保険、必要か

あなたが家計簿を見た時に「これなんとかならないかな」といつも感じる項目があると思います。
それは保険料です。
特にがん保険は掛け捨てであるタイプのものが多く、払い損になってしまう人がたくさんいます。
とはいえ、CMなどを打って販売されているがん保険、「人類にとって不要なものであればこれほど堂々と売っているわけがない」という疑問も湧いてきます。実は私の身近でがん保険で恩恵を受けている人がいます。この記事では実際にがんになった人のケースを通して、がん保険が必要であるかどうかを検証してみます。

念の為申し上げておくと、私は保険の代理店登録をしていないタイプの独立系FPです。この記事は保険を販売するためのものではありません。あくまでも読者の方々が、がん保険の加入もしくは解約を検討する際の材料にしていただきたくために書いています。

私の身内にがんになった人がいます

私の親族にはがん患者がいます。がんをすでに2回やっており、1回目が喉のがんでステージ4、2回目が前立腺のがんでステージ2という感じです。上半身と下半身ということですが、1回目のがんと2回目のがんは10年近く離れており、転移というわけではなさそうです。

1回目のステージ4のがんの時は医者もこれは無理かもしれないと思っていたみたいです。ところが健康保険適用の普通のがんの放射線治療ですっかりよくなりました。
私も身内なのでその時は結構がん治療について調べました。
東北にある新玉川温泉に入るとがんの治療に良いだとか、毎日生のにんじんでジュースを作って飲むとがんに良いだとか、もちろんマクロビオテック全般についても調べました。

その親族は今も毎日ニンジンジュースを飲んでいます。そのため2回目のステージ2の前立腺がんは通院治療と、合計2週間程度の入院だけで完治できそうな見通しです。

親族が受け取ったがん保険金

私の親族が入っていたがん保険はごく一般的なものであり、東京海上グループのものでした。がんになると一時金が100万円降りる、さらに2年ごとにがんであれば何度でも100万円が降りるという保障内容です。

その親族は2回がんの保険金を受け取っているので、合計200万円を受け取っています。払い込んだ保険料は100万円を少し超える位の金額なので、払い込んだ保険料は十分に取り返せたという計算になります。

元気な時は無駄だと思うがん保険ではありますが、このように生命力の強い人は十分に保険料を取り返せる可能性があります。

がん保険に入っておいてよかったというケース

がん保険に入っておいて良かったというケースは以下の2つです。

  • 若くしてがんになってしまった
  • 人生で2回以上がんになった

若くしてがんになった場合はまだそれほど保険料を払っていないということになります。
がん保険には「払込免除特約」をつけることができる場合があります。この払込免除特約を付けるとがんになった時点で保険料の払い込みが免除されるのに保険期間はそのまま続きます。
終身型のがん保険であれば、保険料は払わないで済むのに一生「がんになったら100万円」の保障がつくわけです。
若い時はそれほど金融資産が貯まっていないという方も多いと思います。そのような時に保険金が下りると、治療に専念することができます。

私の親族が払い込んだ保険料は、おおよそ150万円程度です。60歳位まで保険料払い込んだわけですが、60歳と68歳の時に100万円ずつ保険金を受け取ることができました。もし今後3回目のがんをやった際には保険金の受け取り額は300万円になります。

もっとも150万円の資金を普通に資産運用していれば200万円、ないしは300万円程度には簡単に増える可能性があります。そういう意味ではがん保険の代わりに資産形成をするという考え方もありということになります。

がん保険に入ってないと治療費が払えないの?

ここまでがん保険に入っておいてよかった、というケースを書きましたが、実は健康保険の範囲内で治療を行えば保険金100万円なんて必要なかった、というケースはあります。例えば下記のような形です。

<例>がんになり入院20日間となったケース。

  • 検査〜手術等の医療費240万円
  • 入院時差額ベッド代1日7,000円
  • 食事代23,000円

まず医療費は健康保険の範囲内なら原則3割負担であり、さらに高額療養費制度が使えます。
高額療養費制度は1ヶ月あたりの自己負担額を超えた分が収入によって異なります。

■高額療養費制度の自己負担額(各数値は概算)
<69歳以下の方>
年収1,160万円以上→約26万円
年収770万円〜1,160万円→約17万円
年収370万円〜770万円→約9万円
〜年収370万円→57,600円
住民税非課税世帯→35,400円

※通院と入院は別で計算する。
※月跨ぎをすると各月かかる。

<70歳以上の方>
年収1,160万円以上→約26万円
年収770万円〜1,160万円→約17万円
年収370万円〜770万円→約9万円
年収156万円〜370万円→57,600円(外来18,000円)
住民税非課税世帯→24,600円or15,000円(外来8,000円)

これらに基づいて医療費240万円と言われれると驚きますが、実際の自己負担額は、10万円台に抑えられるケースが多いということになります。

もし年収800万円の方が高額療養費制度を使った場合、自己負担の合計額は以下の通りに計算できます。

検査〜手術等の医療費240万円→約17万円
入院時差額ベッド代1日7,000円→約14万円
食事代23,000円

合計:333,000円

入院時のパジャマ代とか、移動費用を考えても100万円もかかっていないよね、ということになります。

結局がんほけんは必要なのか?

以上のような計算をするとがん保険は必要なさそうな気がします。ところががん保険に入っておいて良かったというケースがもちろんあります。

  • 先進医療を使うケース
  • 自由診療を使うケース
  • 家庭の医学をふんだんに使うケース

がんの治療の時に使う先進医療として代表的なのが陽子線や重粒子線といった放射線治療です。普通の放射線よりも強烈ですので私の親族のようにステージ4クラスのがんだと頼れる場合があります。
先進医療を使うと医療費が300万円程度に跳ね上がります。
しかも、健康保険外なので全額自己負担で高額療養費制度も使えません
実際に私の親族のケースでも陽子線の治療を検討し病院で説明まで受けました。結果的に健康保険の範囲内の放射線でやろう、ということになりました。
がん保険には先進医療特約をつけることができます。これをつけておけば300万円の先進医療を使った際にも保険でカバーすることができます。

また医療系の漫画などでも登場する自由診療もお金がかかります。
自由診療は、日本では未承認の抗がん剤などを使う治療法です。未承認薬を使う場合は健康保険の対象外となります。つまり医療費は10割負担になりますし、先ほど述べた高額療養費制度は使うことができません。
自由診療のケースでは、月に20万円などの医療費がかかるケースがあり、しかも何年にも渡ることがあります。自由診療を受けた結果医療費が500万円から数千万円に登ってしまったケースはあります。

最近のがん保険では、患者の自己負担分をとにかくカバーするというタイプのがん保険があり、自由診療の自己負担分も対象になっています。

ここまで述べた先進医療や、自由診療を使うケースを考えてがん保険に入っている人は少なからずいます。

先進医療や自由診療を使わないケースでも100万円の保険金が降りるというのは頼もしいものです。例えば家庭医学のために調理器具を買ったり、温泉療養施設の宿泊代に保険金を当てることができます。
病院に行く際のタクシー代にも使えます。

がんになるとほとんどの人が混乱します。

そのような時にがん保険に入っていると「保険金も入るんだし、できるだけのことをしよう」という考えになれるわけです。

もちろんがん保険に入らず資産運用しておき、がんになった際には「こういうときのために資産を作っておいたのさ」と気持ちを切り替え、投資商品を売却し治療に専念するという切り替えができる方はがん保険に入る必要はありません。

ただどうでしょうか。もしがんになった場合、「遺される家族のために少しでも資産を残してあげたい。自分の治療費は最低限に抑えたい。」という考えを持つ人も少なくありません。

家族に、「あなたがいなくなったら私はどうしたらいいの」と言われた日にはとても資産を取り崩す気になれないかもしれません。

がん保険の保険金であれば「治療のために使うお金」という役割が明確なので、悩まないで済みます。

がんは2人に1人がなる病気だと言われています。

医療保険もしくはがん保険の検討をしている、既に保険に入っていて見直しを考えているという方は是非30分ZOOM無料相談を利用してください。

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