小学生の投資教育|お金が増える仕組みの教え方

小学生のうちから、投資教育やビジネス教育をしたいという親御様は最近増えてきています。日本の学校教育では投資やビジネスについて学ぶ機会がほとんどないため、親御様が投資教育に関心を持つことは素晴らしいことです。

このコラムでは、外資系銀行で投資アドバイザーをしてきたFPが、我が子に教えて効果があった実証済みの「小学生でも理解できる投資教育の方法」をお伝えしていきます。

小学生も簡単に理解できる投資教育の本質

投資教育というと株や投資信託の運用を考える方が多いのではないでしょうか。確かに、それらは投資です。しかし小学生に株価チャートの動きや腕の良いファンドマネージャーの話をしても意味があるのでしょうか。

最悪の場合、「お金は仕事をしなくても株の売買で稼げるよ。」と勘違いしては困ります。そもそも株式市場は、現実に存在する企業が経済活動をすることで成り立っています。株式投資は、言っては悪いですが「高見の見物」です。

小学生が投資を学ぶ際には、株ではなくもっとリアルな体験で投資の本質を学ぶ必要があります。しかし、どのようにすれば、小学生にリアルな体験で投資の本質を教えられるのでしょうか。それはこのあとお話していきます。

小学生に金利教育はしてはいけない理由

まず、投資の目的を思い出してみましょう。投資は何のためにするのでしょうか。そうです。投資の目的はお金を増やすことです。もちろんお金以外の価値を生み出す投資もありますが、今回は話をシンプルにするために「投資=お金を増やすこと」とします。

ではお金を増やすためにどうしたら良いかをあなたは子供に聞かれてすぐに答えられますか?昔であれば「銀行に預けて金利を稼ぐ。」という方法を教えられたかもしれません。しかし今金利の教育をするのはナンセンスです。

投資教育というと、銀行にお金を預けて金利で増やすようなことを子供に教える人もいますが、実は銀行預金の金利でお金を増やすことは非常に効率が悪い方法です。日本の金利を考えれば「それはそうだな。」と皆様納得されると思うのですが、なぜか巷の投資教育は金利の話が大好きです。

百歩譲って潰れそうな企業の債券(ジャンク債と言います)なら高い金利がつきますが、子供にジャンク債の教育をするのは間違っています。また、新興国に行けばいまだに高い金利で預金が可能です。しかしトルコの通貨はここ15年の間にで高値から9分の1に落ちています。金利教育は、投資教育に向きません。子供には「預けているだけでお金が増える程甘くない。」と教えた方が正しいでしょう。

お店ごっこが真の投資教育

お金を増やす方法は簡単です。それは、「物を買って売る。」です。1,000円で買ってきたものを1,200円で売れればお金は増えます。

投資とは、お金を増やすために資金を投じることです。実はここがとても大事になります。先ほど「預けているだけでお金が増えるほど甘くない。」というお話をしました。実際にやってみれば分かりますが、投資をするということは手元のお金を「お金以外のもの」に変え(投資)、今度はそれを「お金」に変えなければならない(回収)、ということです。

投資の本質はここにあります。お店ごっこをすることで、投資と回収の経験をすることができます。まず、お店ごっこでは投資のことを「仕入れ」、回収のことを「販売」と定義します。

第一に、お子様を店長さんとして家庭内にお店を開店させてください。そしてそのお店には親御様が出資をしてあげると良いでしょう。お店は飲み物屋さんがお勧めです。

そして、子供と一緒に買い物に行き、仕入れ体験をさせてみましょう。何を買えば買った値段より高く売れるでしょうか。それを考えてもらいましょう。

例えば、70円程度のジュースを買って、キンキンに冷えたグラスに氷を入れて出せば、100円程度の価格にはなるのではないでしょうか。または、コーヒー豆などを買ってきてドリップすれば、コンビニの100円コーヒーには負けないでしょう。

このように、仕入れたものを一手間かけて価値をつけ、高く売る経験を子供にさせてあげてください。いろいろと発見があります。

お店体験で教えるお金が増える仕組み

お店体験で仕入れと販売の経験をしたら、子供にお金が増えていく仕組みを教えましょう。どのように教えるかというとこんな感じです。

  1. まず親がお店に1,000円を出資する。
  2. 子供は70円のジュースを10本買ってくる。
  3. そのジュースを親に100円で売る。
  4. 元のお金は10✖️100+300=1,300円に増える
  5. さらに1,300円を使って新たな仕入れに出かける

これは利益率が低い投資の例です。ジュースを買ってきて少しかっこよく注ぐだけなら大した付加価値がありません。これをコーヒードリップで行うと高い利益率になります。コーヒー豆なんて原価30円程度ですから100円で売ってもかなり高い利益率になります。

実は、この投資教育、机上で行うだけでは意味がありません。実際にやってみてください。ジュースを10本買ってきたら、しっかりお家のお店で売るように教えてください。そうすることで例えば、「ジュースを買ってきたのに全然作らないから腐ってしまった。」「お金を取るだけの飲み物を作るのは意外と大変。」などの発見があります。

そうです。実際に投資をしてそれを回収するためには、人の労力が必要なのです。もちろん人手が不要になるようにAIが開発されているわけですが、そもそもAIの開発自体が投資です。多額の人件費とシステム費用をかけて回収を見込んで開発されています。

お店ごっこで子供の新たな成長が見られる

このお店ごっこは、子供が仕入れから製造、販売まで行うので、かなりの社会勉強になります。世の中で働いている人がどれだけ大変なのか、子供ながらに理解することができるでしょう。

そして、投資とは買ったものを工夫して高く売ることだと理解することができます。工夫の仕方は「安く仕入れる」「付加価値をつけて高く売る」といった形で考えていくことができます。

子供だからといって見くびってはいけません。しっかり教えれば、材料を価値あるものに調理することができます。子供の適応力は高いです。

この投資教育法はすこし大変で何日もかかる不器用なやり方ですが、紙に書いただけでは理解できない仕事の本質を知ることができます。お金の教育は体験型が大切です。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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生き抜く力を育むお金の体験型教室FP君
代表 遠藤功二
日本FP協会認定 CFP®︎
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
MBA(経営学修士)
営業所:東京都大田区山王2-5-6 SANNO BRIDGE

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